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うーむ、私なりの結論だったのですが。実際に試してみるとすぐに分かります。
まず、RGB(255,255,255) の真っ白を含む BMP 画像を用意してください。
まず、150% でクリップするを ON にして EzEdit を起動します。
用意した BMP をクリップとして登録し、映像のところへドラッグしてください。
左上にプレビューが現れますが、この真っ白の部分がおかしな色になっていませんか?
多分ピンクがかったかと思います。
DVD にしてテレビで再生すると、やはり同じようにおかしな(私のSONYのPlayerではピンクっぽい)色になります。
次に 150% でクリップを OFF にして EzEdit を再起動して同じ操作を行ってみてください。
プレビュー画面を見ると、今度は白は白で見えると思います。
DVD にしてテレビで見ても白に見えます。
DVDを作ってテレビで見てみて、私も始めは 150% ON で元の情報が落ちたため色が化けたのだと思いました。
ところが、Play Station 2 で再生すると白にちゃんと見えます。眩しいほどの白で再生されました。つまり、そのまま高輝度の情報を持つDVDとして再生されました(単に白飛び状態だとは思いますが)。
推測ですが、私のSONYのDVD Playerは100IREを超える範囲だと正常に再現されないのだと思います。DVD Playerはもともと RGB(16-235)を RGB(0-255)へ伸長して再生するので、元々RGB(255)として存在するデータは伸長により白飛びどころか、不可思議な色として再生されたように思えるのです。
従って、私の考えはHiroaki さんとはまったく逆で、
150% クロップ OFF (100%クロップ) は RGB の範囲をRGB(16)〜RGB(235)の、10648000 色の範囲に抑える効果があるように思えます(RGB->YUV変換の輝度は正確には [Y = 0.299*Red+0.587*Green+0.114*Blue] なので、大雑把な概算ですが)。
つまり、RGB の表現できるRGB(0)〜RGB(255)の、16777216色の全てを含んだ BMP を使用すれば、差し引き 6129216色分が欠落するのだと思います。(17万/11万=150%の名前の根拠)
一方 150% クロップ ON はRGB画像をそのままRGB(0)〜RGB(255)でYUVに変換するため、DVDとした場合、100IRE を遥かに超えたものとなり、白飛びや、ピンク化を起こしてるのだと思います。
というわけで、YUV<->RGBの場合は必ず色変換が行われ、「150%クロップ OFF」の意味は「100%クロップ ON」であり、100% のクロップと、150% クロップを比較すればどちらの方が元の情報が欠落するかは明らかだと思うのですが。
というわけで、私は150%クロップ OFF の方が元の情報が欠落する方向にあると思います。
(だから ON がいいとは言ってません。使い分けです。私はDVDを考慮して常にOFFです。)
追記
CanopusのFAQを私も読み返しました。
基本的にCanopusのDV Codecは一般的なDV器機の黒〜白範囲の0IRE〜100IREを意識した作りです。通常DVではこれを超える値は無いことになっています。但し、実際にはDVの規格はもう少しマージンを持たせており、DV=IRE-7.3〜IRE108.6までを許容しています。
さて、FAQを読むと、前半はYUV->RGB変換の話が出ています。
変換式は、
Red = Y+0.000*U+1.140*V
Green = Y-0.396*U-0.581*V
Blue = Y+2.029*U+0.000*V
ですので、DV素材によってはRGB(16)〜RGB(235)を越える場合があり、通常モードではそこを越えたものは16〜235に丸めるので、情報が欠落する場合がありますよと書いてあります。これを回避するのが 150%クリップ ON だと言っているのです。つまりONの場合、RGB(0)〜RGB(256) をフルに使用しますと。
さらにFAQを読み進めると今度は先ほどと逆の変換であるRGB->YUVの話が出てきます。
その中にRGB(240)を越える静止画を素材として使用する場合は 150%クリップOFFにして下さいと書いてあります。
つまり、そのままONのままRGB->YUV変換を行うと
Y = 0.299*Red+0.587*Green+0.114*Blue
の変換式により、DVの規定を越える輝度Yが発生し、PC上で見ている色とは異なる状態を引き起こす可能性があると。
以上によりやはり、YUV->RGB では 150% クリップ OFF の方が元のDV素材により情報が欠落する場合があるのです。
RGB->YUV では 150% クリップ ON だと、これまた元のRGB素材によっては規定を越える IRE が発生し、色の再現が正常に行われない場合があるのです。
という FAQ として読んだのですが。
本当に長くて済みません。
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